「学校休みたい」 「行きたくない」 むすこに突然そう告げられたら、なんて答えよう…… そんなことを考えるようになったのは、「学びの森」というフリースクールに出会ったことがきっかけでした。うちの子は大丈夫なんて保証はどこにもなくて、不登校は誰もが直面しうること。でも、そうなった時どうすればいいのか、何も知らなかったし考えたこともありませんでした。 「不登校になってよかった」 これは、学びの森の卒業生の親御さんの言葉だそうです。 不登校を辛く苦しい経験で終わらせるのではなく、大きく成長するチャンスだと捉える。子どもたちに学校ではできない自由な学びを体験させ、自分の力で将来を掴めるよう、学力以外の力も育てていく。 そんな言葉をかかげる学びの森とは、いったいどんなところなのでしょうか。 不登校になったからこそ、もっと自由な学びを。もっと豊かな生活を。 訪れたのは、京都府亀岡市。気持ちのいい坂道を上っていくと校庭を走り回る子どもの声が聞こえてきます。小学校の隣にある緑豊かな敷地で、日中は学校に行けなくなった子どもが通うフリースクールとして、夕方からは学習塾として、子どもたちを支え続けてきた学びの森さん。創設者である北村塾長にお話を伺いました。 左から北村塾長・恵美子さん 子どもたちが学びの森フリースクールで過ごすのは、10:30〜16:00の間。フリースクールというと、学習する場というよりも一緒に生活をするイメージがありましたが、私が参加させてもらった国語のゼミ学習では、村上春樹の小説を題材に中高生が大人顔負けの議論を展開していて驚きました。北村さんはこうおっしゃいます。 子どもたちは学びの森を巣立って社会へ出ていきます。社会の中で生きていく力をここでつけてもらわないといけない。居心地がいいだけの場所ではだめなんです。生活面のサポートももちろん必要ですが、彼らは何よりも学習を通じて自信を取り戻していきます。学習の"質"については常に意識をしています。 スタッフ全員で一人ひとりの生活や学習の状況を共有して、 ──どう導けばこの壁を克服できるのか ──どんな進路を目指すのが合っているのか、
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